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愛おしいキミに極甘な林檎を
第33章 綺麗になったキミに……



「颯太……」


「祭りに来て変な男に絡まれてるとか馬鹿かおまえは」



「馬鹿はないでしょ……。……でも助けてくれてありがとうございます。そっちもお祭りに来たりするんですね」


付き合っていた頃はデートと言うデートは殆どしていなくて、会うとラブホテルに直行か家でセックスするばかりだった。


望んだ普通のデートができたのは別れた後。

お祭りさえも一緒に行ってもらえなかったから私の口調に皮肉が混じる。



「那砂さんが屋台をやってるから手伝いで仕方なく来てるんだよ。風子は塑羅緒と一緒に来たのか?」


「もちろんそうです。食べ物を買って彼氏と合流するところだったんですよ」


早くソラ先輩に会いに行きたい。


心の中でそう思いながら言うと颯太は切れ長の目でじっと私を見てくる。


上から下まで浴衣姿をくまなく見られているみたいで身構えてしまう。



「なっ、なんですか。どこか変でしょうか……?」


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