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愛おしいキミに極甘な林檎を
第33章 綺麗になったキミに……



「当たり前のことを言っているだけです。ソラ先輩なんか私がちょっと遠くに行くだけで心配するじゃないですか」


次々と打ち上がる花火の鮮やかな光が暗い夜を華やかにしているのに私の目には寂しく写ってぼやけていく。


鼻水をすすってソラ先輩の上着の袖に顔をくっつけると肩を抱かれた。



「確かに。でもたった五日だよ?すぐでしょ」


五日間……。

出張はまた数ヶ月に渡るのかと思っていたから少し心の重荷が軽くなる。


「それでも長いです」


「俺も風子と離れると長く感じるよ」



視線を向けられた気がしてソラ先輩を見上げるとそっとキスをされた。


唇を離した後、真剣な眼差しを向けられて緊張が走る。



「だけど……ここで行かないと何も変わらないから。分かって欲しい」


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