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第1章 突然

この異国の地で
同じ景色が無い
この静寂の中


麗子ちゃんと私は

ため息をもらす


『言葉にならないね』

《本当に》



地平線
遮る建物も無い
灯りもない
月の光だけ
憧れていた景色

降るほどの星の瞬き

何時間たったのか？

ふと麗子ちゃんを見ると
HOTELで借りた
被布に包まって
寝てしまったのかな？

声を掛けてみるが
返事がない

ぼ〜っと
砂漠に日が沈むのを見て

月明かりのなか
瞬く星を見ていた

そして
私は
また砂漠から
日が昇のでるのを見ている

空が紺青になってきて

綺麗！

麗子ちゃん
起きて

綺麗だよ


私の声に
僅かに目を開けた

そしてパッと起き

《凄い！

空が紫色だね》


また私達は空を見上げて
無言のままだ