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お嬢様、濡れてますか?
第1章 Prolog
「ねぇ、臨時の瀬名薫先生かっこいいよね」
一限目は英語の授業。女子生徒達は皆席について、黒板の方を凝視している。いや、間違えた。実際は教壇に立ってるあの男にうっとりと見とれている。
「では、今日の授業はここまでです」
瀬名薫、26歳。臨時教師、そして、私の――――
「えー。もう授業終わっちゃうの?ねぇねぇ、東城さん。瀬名先生って東城さんの執事なんでしょう?」
隣の席の生徒から話し掛けられると、私は教科書とノートを閉じながら頷いた。
「ええ。だから、なに?」