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明日に架ける橋
第3章 罪と赦し
「もういいわ!こんな奴、世話しなくていいならこっちだって負担が減って助かるわよ。
どうせ一人じゃ何もできないくせに。ママ、行きましょ!!」

聖子はブチ切れた様子で、何かぶつぶつとつぶやいてすすり泣いている貴子を連れて家を
出ていった。
晴彦は一瞬、二人の後を追おうとしたが、わずかに見えているガーゼを手で押さえて
しばらく何か考えていた。

「本当に、ぼ、僕なんかがやり直せるのかな・・・・」
「大丈夫よ。私も同じだわ。一緒に頑張りましょう」

花憐は晴彦に向き合って微笑んだ。

「花憐・・・・。僕、さんざん酷いことしてきて・・・・。ごめん・・・・・」
「もういいわ。もう忘れることにしたから。それにあなたのおかげであの時この家から
逃げられたこと、少し感謝してるの」
「あの時のハガキ・・・・出してくれてありがとう。当選したんだ。すごく嬉しかった・・・・・」

花憐は内心驚いていた。あんなにぐしゃぐしゃにして、良く当選したものだ。

もしかして、それを恩に感じて、花憐の味方をしてくれたのだろうか。
焦っていたから、そのままどこかに捨ててしまおうかと思ったが、花憐の律儀な性格が功を
奏したといえよう。

晴彦に優しく語り掛けている花憐を清人は抱き寄せた。
これ以上二人を近づけたくないらしい。

「君の仕事と住居の世話は俺が保証する。この家からは出ていってもらう。早速荷造りしたまえ」

清人に言われて、晴彦は弱々しく返事をして自分の部屋へと向かった。

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