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君の瞳に映る白い花【おまけ追加しました】
第1章 思いがけないプロポーズ
だけ・・・・て、それが一番の問題なのではないかと冬子は思ったが口にしなかった。
なぜなら、冬子自身、なぜ悠とセックスするなんて無理と思うのか、明確な答えがないからだった。

「あのさ、明日デートする子は?その子は結婚の対象にならないの?」
「ならないね。一緒に生活するとか無理だし、親に会わせるとか、相手の親に会うとかもいやだし」
「・・・・・明日、その子とは’する’の?」
「まあ、そういう雰囲気になれば」

冬子は呆気にとられて何も言えなかった。
悠のことはだいたい理解できてると思ってきたが、今目の前にいる悠のことはまったく理解できない。

「あのなー、お前が俺と結婚するならもう他の女とは会わない。そんなのはあたりまえ。だから今決めろよ」

悠は冬子の考えを自分なりに読み取って言った。

冬子は文字通り頭を抱えた。何かが違う。けど、その何かがわからない。

「おい、どーなんだよ。結婚するのか、しないのか」

悠は残っていたビールを飲み干して言った。

「そんな大事なこと・・・・・すぐに返事できるわけない」
「ふーん・・・・。まあ、はっきり断らないとこみると、お前もまんざらじゃないってことだな」
「まんざらとかそういうんじゃなくて、急すぎてまともに考えられないよ」

悠は綺麗な指で顎をなでた。何かを考えてる時の癖だ。
悠がそうやって無意識にする仕草は年々色気を増してくるような気がする。その仕草が数々の女性を夢中にさせてきたに違いなかった。

「わかったよ。仕方ないから待ってやる」

冬子はほっとした。今ここで答えを迫られてもまともに返せる自信がない。
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