この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私の欠けているところ
第2章 『はじまり』に変わったのは

said 深海 時


えっ…

や、やだどうしよう

梶谷くんのLINEを見た瞬間
突然涙が込み上げ
私はその涙が梶谷くんに
見つからないよう
うつむきながら
耳にかけていた髪を下ろした


『寂しい』

それは私にとって
言いたくても
言えない言葉だった

だから

寂しくないと…思ってた


ほんとは

寂しいのに


「深海さん?」

梶谷くんの声が聞こえて
私はうつむいたまま
急いでLINEの返事を入力した

込み上げた涙
寂しい気持ち
全部を誤魔化すように


『寂しくなんてないから』

でも
涙を誤魔化すことは
できなかったみたいで
梶谷くんからの返事は
『じゃあどうして泣いてるんですか』
だった


どうしてだろう

どうして
涙が込み上げたんだろう


寂しかったから?


今日
久しぶりに
恋人らしい時間を過ごせると思ったのに
それがダメになったから?



それとも…



「深海さん」


「……」


どのくらいだろう


私は
梶谷くんの質問に
どう答えていいか分からず
携帯を握りしめたまま
返信が打てないでいた


すると

梶谷くんは
私の肘のあたりに
そっと触れ


着いてきて下さい

とでも言うように
ゆっくりと歩きはじめた


/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ