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私の欠けているところ
第2章 『はじまり』に変わったのは

「何話せばいいか分からなくて…
梶谷くんとは歳も離れてるし」


やっぱりそれか…

俺の一番気にしてること
深海さんも
気にしてるってことだ

まぁ正直
深海さんと話をしてみるまで
俺だって年上の女の人と
何話せばいいんだ?
って思ったことあるけど


「今みたいに話せばいいんですよ。
あ、じゃ、練習しましょう」

「え?」


戸惑ってる深海さんをよそに
俺は携帯を取り出し
目の前にいる深海さんに
LINEを送った


『今日はデートできなくて
残念でしたね』


深海さんは
俺の目の前でLINEを確認すると
髪を耳にかけて少し笑ってから考え込み
それから俺に返信をしてくれた


『うん。でも平気。
慣れてるから』


慣れてるって…

ほんとは
寂しいくせに

LINEを読んでる俺を
少し照れながら見ている深海さんに
俺はまた
言葉ではなくLINEで返事をした



『強がらなくていいですよ。
寂しい時は
寂しいって言っていいんです』
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