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私の欠けているところ
第5章 その『嘘』に俺は追い詰められ


「…疲れちゃったのかな…」


天然なのか
わざとなのか

いや、きっと
今回に限っては
わざとなんだろう

俺の
『どんなことがあっても』
という言葉はスルーされ
深海さんは違う話を始めながら
俺を振り向くような仕草をみせた

それで俺は
なんとなく自然に
ハグしてた手をほどいたんだけど

それでも俺は
深海さんの斜め後ろあたりに
胡座をかいたまま
深海さんから離れようとは
しなかったんだ

なんだか

離れてしまったら
もう
近づけない気がして


「いつもと
何も変わらないのに
泣いたりして…」


少しだけ
身体ごと振り向いた
深海さんは
少し伏し目がちに
話を進めた


「変わらない?」


「うん。
何も変わらないことしてたの」


「うん」


「梶谷くんと駅で会うまで
恋人と会ってた」


え…


「恋人?」


ちょっと驚いた俺に
深海さんは苦笑いをしながら
チラッと俺を見て
そしてまた
視線を落とし
ふーっ…と息を吐いた


「そう、恋人と
いつもと変わらないことしてただけ。

梶谷くんが
心配するようなことじゃなくて。


会社の前まで
車で会いに来てて

その車に乗って


お金足りないって言われて
お金を渡して


車で少し走って

車を停めて…




してたの



車で」



その瞬間

俺の胸が
ドクンと音を立てた




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