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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第17章  犯人からの通達
  


「・・・奈音、さん?」


 瞼を上げるとハッキリしないながらも瞳に一応は、安心出来る人物が映りホッとした。


「ええ、月良さま。私ですよ。大丈夫ですか?」


「身体、痛いです・・・」


「そうでしょうね。旦那さまからの責めの所為もあるでしょうけれど他にも傷が出来てますから。」


「・・・お兄、ちゃん。無事ですか?」


「ええ、月良さま。怪我の程度も軽いし大丈夫よ。心配しないで。」


 バスタブに浸かる少女の頭を優しく撫でた。


「・・・奈音さん?」


「大丈夫よ。でも・・・セキュリティーは、見直しが必要ね。
 さぁ、身体が温まった?」


「はい・・・」


「じゃあ、上がりましょうか。」


 幼さが残るのにさらに幼く見える少女をバスタブから抱き上げる。
 大きなバスタオルを引いた椅子に下ろして身体を拭く。


「奈音・・・さん。」


  
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