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第37章 　終わりに向けての道程

　　


「そうか。ずいぶんと集めたな。」


「いかがなさいますか？すぐに私が行きましょうか？」


　報告を案外ゆったりと訊いている主に提案をする。


「いいや、お前の弟に様子を見に行かせてくれないか？」


「干亜に、ですか？」


　思いがけない人物のチョイスに驚いた。


「どうだろう？」


「構いません。連絡を取ってみます。」


「すまないな。もしもの為にうちの警備員も連れて行くよう言ってくれ。」


「判りました。」


　部屋を出てから色々と手配をする。

　弟を気に入ってくれたのは、有難い。しかしあまり気にしているようには、見えない。


　》　》


「月良、準備出来たのか？」


　〝準備〟を許して５分が経った。２階の部屋に入るが姿が見えない。


「月良！」


「こっちです。」


「なんで、テラスに居るんだよ。」