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贖罪の檻。【煉獄━ レンゴク ━】
第37章  終わりに向けての道程
  


 声がしたのは、テラスだった。窓が開いていて風が室内に入りカーテンを揺らしている。


「なんで外なんかに居るんだよ。」


「景色を一緒に見ましょう。」


「全く・・・下手な時間稼ぎをするなよ。」


 イライラしながら外に出る。そこには、ベビードール1枚で少女が立っていた。


「恵見さん・・・・・・」


「ん?」


「私は、あなたのモノに・・・」


 近付いてギュッと抱き付いてキスを送る。


「ん゛っ?!!」


「ん・・・なりません。そして、誰のモノにも・・・です。」


 唇を放してハッキリと告げた。


「っ、ゲホッ!おま・・・っ」


 キスの反動でなにかを飲み込んでしまった。息苦しい。


「私がみんなを狂わせるのなら・・・居なくなれば、いいのです。」


 目の前で男が苦しんでいる。


「月良あぁぁっ!!」


  
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