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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第8章 不測の淵
 オクチョンの背後に控えるミニョンは端座したまま、主君が受けた屈辱を我が身が受けたかのようにぶるぶると震えていた。今にも大妃に向かって飛びかかっていきそうな勢いに、傍らの申尚宮が眼顔で止めている。







「何をまた企んでおるかは知らぬが、中殿がいなくなった途端、しゃしゃり出ても無駄だ。そなたごときが中殿の代わりになれるとでも?」
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