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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第2章 焔の花の中で~邂逅~
「王妃の立場が欲しくないのに、何故、王妃になりたいんだ?」
訳がわからないといったスンに、オクチョンは微笑んだ。
「スン、女は誰でも好きな男にとって、たった一人の女でありたいと願うものよ。王さまにとって唯一の存在になるためには、王妃になるしかないでしょう。だから、そう言ったの。だけど、そんなことは空にあるあの月が落ちてくるのと同じくらい、あり得ないことだわ。こんな町中にいる隷民の娘が宮殿におわす王さまに出逢うはずもないものね」
訳がわからないといったスンに、オクチョンは微笑んだ。
「スン、女は誰でも好きな男にとって、たった一人の女でありたいと願うものよ。王さまにとって唯一の存在になるためには、王妃になるしかないでしょう。だから、そう言ったの。だけど、そんなことは空にあるあの月が落ちてくるのと同じくらい、あり得ないことだわ。こんな町中にいる隷民の娘が宮殿におわす王さまに出逢うはずもないものね」