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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第14章 孤独な選択
 その帰り道、庭園からつづく小道が石畳に変わった場所に差し掛かったときである。少し離れた前方で、すすり泣きが聞こえた。押し殺したような泣き声は、聞くだけで心が痛むように哀しげだ。






 オクチョンは振り向き、背後の申尚宮と顔を見合わせた。
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