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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第14章 孤独な選択
 王妃が咲き誇る今が盛りの白梅ならば、この少女はまだ膨らみ始めたばかりの紅梅の蕾だ。王妃によく似た面差しで、この年頃の少女といえば、たとえ顔を見たことがなくともオクチョンはそも誰かは判った。






 複雑な想いはともかく、相手はまだ年端も行かぬ子どもだ。オクチョンはしゃがみ込み、少女と同じ眼線になった。
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