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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第15章 犠牲の代償
「少し吐かれたようだな」



 控えの間となっている隣室で、申尚宮が溜息混じりに言った。床の用意をする前、申尚宮はてきぱきとオクチョンの吐瀉物を片付けていた。



「尚宮さま。もしや」




 ミニョンの意味ありげな視線に、申尚宮も頷いた。
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