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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第15章 犠牲の代償
「これへ」



 ウォルメが恐る恐る膝をいざり進めれば、オクチョンは〝もっと近う〟と更に手招きした。オクチョンが占い師に何を言ったのか、側に控えるミニョンには聞き取れなかった。





 オクチョンはウォルメの耳に花のような唇を寄せ、数言ほど囁いただけであった。後は袖から一枚の薄い封筒を取りだし、ウォルメに渡した。
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