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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第16章 西からの使者
「経験を積まれた御医であったとしても、判らぬことはございますでしょう。殊に、禧嬪さまはずっと脈診もさせず、問診だけで通されていましたゆえ、治療も滋養のつく煎じ薬を処方されるだけでした」






「脈診もさせなかったのでは、御医も懐妊とは気づかぬか。道理だな」
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