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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第16章 西からの使者
「わざわざお越し頂き、ありがとうございます。さりながら、私より今は禧嬪の体調の方が気がかりです。懐妊中の大切な身ですゆえ」



 次の瞬間、王の顔色がスウと引いた。




「私はそなたの身が案じられるゆえ、ここに参ったのだ。それは皮肉か、中殿」
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