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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第16章 西からの使者
 カヒという名の女官は、四阿に辿り着いてもまだ荒い息を吐いていた。





「一体何事だ、騒々しい。禧嬪さまの御前であるぞ」





 いつもの申尚宮のお小言が始まるかとオクチョンが笑いを更に深めたその時、ソヒが急き込んで言った。
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