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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第18章 絶対の刃先
 まだうら若い彼女は困ったように首を傾げた。



「申し上げて、よろしいのでしょうか」



「構わぬ」



 女官は小声で言った。





「殿下、私は、あの慈悲深く、天女さまのような王妃さまが誰かを呪うなど信じられないのです」 
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