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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第3章 愛する男の正体~再会~
―何なら、私と二人で辞めない?




 提案してみたが、ミニョンは泣きながら首を振った。




―実家には十五歳の弟を初め、下に四人の弟妹がいるの。母は働きすぎて、身体をこわしているし。





 自分が働いて仕送りをしなければ、一家は首をくくる羽目になると彼女は泣いた。ミニョンの家は何と両班だという。とはいえ、両班というのは名ばかりで、なまじ体面があるばかりに、それを維持するために無用な出費が必要なのだと、ミニョンは力なく笑った。
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