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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第20章 宿命の対決
「かつて、この特権を行使した王はいない。そなたは私にそれをせよと申すか、左相」
「殿下は仁顕王后さまを廃位されました。あの出来事により、西人に代わって南人が朝廷で我が者顔でのさばるようになったのです。あれこそ換局といえるもの、殿下は既に歴代国王殿下がなさらなかったことをなさっておいでです。時ここに至り、再び換局を行うのもこの際、致し方ないのではございませんか。多少の荒療治をせねば、瀕死の病人を治すことはできないものです。表面だけの対症療法では、一時しのぎにすぎません」
「殿下は仁顕王后さまを廃位されました。あの出来事により、西人に代わって南人が朝廷で我が者顔でのさばるようになったのです。あれこそ換局といえるもの、殿下は既に歴代国王殿下がなさらなかったことをなさっておいでです。時ここに至り、再び換局を行うのもこの際、致し方ないのではございませんか。多少の荒療治をせねば、瀕死の病人を治すことはできないものです。表面だけの対症療法では、一時しのぎにすぎません」