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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第21章 赤い月~生と死~
「珍しいな、中殿、あなたがここまで私を訪ねてくるとは」




 粛宗が揶揄するように言えば、王妃は我に返った様子で、白い頬をかすかに染めた。






「これは失礼致しました。殿下がお仕事をなさる場所を拝見する機会は滅多とないため、つい不作法な真似をしてしまいました」
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