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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第22章 伝えきれなかった気持ち
 淑嬪が粛宗にオクチョンの罪状を密告したあの日、実は申尚宮もひそかに王に面会を求め、主人の罪を喋っていた。念には念を入れた淑嬪の狡猾な計略だった。







 粛宗はファヨンを信頼していない。ゆえに、自分だけがオクチョンの罪を暴いても、信用しないのではという危惧があった。そのため、オクチョンの側に長年仕える申尚宮を脅迫し、自分側に与させたのである。ファヨンだけでなく申尚宮までもが同じ罪状を密告したならば、疑い深い粛宗とて心は動くはずだ。
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