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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第4章 月夜の銀花~契り~
 笑み崩れる様は、本当にひ孫が可愛くてならないといった表情だ。しかし、この曾祖母とひ孫は実際に血の繋がりはない。



 血の繋がりがない二人がいかに近しい間柄か、粛宗がこの不遇な曾祖母を大切にしているかが判る出来事だ。







「主上さまのように凛々しくお若い殿方から花を贈られる大王大妃さまは、世にもお幸せな女人でおわしますね」





 長年仕えてきたコン尚宮ならではの軽口に、大王大妃は更に目尻の皺を深めた。

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