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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第7章 敵対者
 結局、大妃の意見を無視した形で、オクチョンは特別尚宮に取り立てられた。王族と見なされる側室ではないが、特別尚宮になったからには、王の側室として正式に認められたも同然である。大妃の憤懣はゆき場がなく、鬱々と過ごしていた。その気鬱がついに限界を超えたのか、大妃がこの暑さの中、〝暑気あたり〟で倒れたと聞き、粛宗は寝込む母の枕辺から離れようともせず看護しているという。
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