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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第7章 敵対者
「ええい、煩い。知った風な口をきくでない。まったく、賤しい身分の者ほど、小賢しげにふるまいたがるが、そなたはその好例であるようだな。私はそなたごときと同列に身を落とした憶えはさらさらない。そなたは国王殿下が一時の戯れで手を付けられた女官、私は王妃であり、この国の母だ。そなたに仲間呼ばわりされる筋合いはないッ」




 オクチョンの言葉が気に入らなかったらしく、王妃は芙蓉のように白い面を朱に染め上げている。
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