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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第7章 敵対者
 オクチョンはあることに気づいた。申尚宮が小刻みに震えている。握りしめた両の拳がかすかに震えていた。






「あまりといえばあまりの仕打ちではございませんか、我が主(あるじ)尚宮さまは仮にも国王さまの承恩をお受けになった尊い御身におわします。このことを国王殿下がお知りになったれば、一体、何となさるおつもりか」
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