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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第7章 敵対者
オクチョンはミニョンを真正面から見つめた。
「人の生き死ぬは神仏の領域だわ。私たち人間が関与するべきではないと思うの。ソルメが途方もない能力を持つというのも嘘ではないでしょう。あの者の放つ雰囲気、先刻の変わり様は確かにただの芝居だとは思えない。ソルメがその力を使って子のない夫婦に子を授けたというのなら、それはその夫婦にとっては願ってもない幸福だわ。ソルメは間違いなく邪悪ではなく、その夫婦には神仏よりもありがたい存在でしょうね」