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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第17章 委員長は男心がわからな過ぎる
 案の定、彩夏に男の性欲は理解できなかったらしい。完全に呆れてしまったのか、彩夏に溜息をつかれてしまった。

「本音が滑ったからには、否定してもワザとらしいだろ……」
「別に責めてないわよ。けど、納得はしてないって顔してるね」

 チラリと、顔を覗き見る彩夏。
 何だか見透かされたような気がして、思わず声を荒げてしまった。

「当たり前だろ!?レイプなんて望んでない!身体を好き勝手に使われるのは嫌だから、仕方なかったけど……」

 大声を出すつもりは無かったし、こんなキャラでも無かったはずだ。
 さっきから何を、激情に駆られているのか。
 けど、心の底に沈んだ鬱屈した感情が溢れると、止まらない。弱さを懐抱した、真吾の本音だった。

「本当は僕だって、普通に恋愛したかった。普通にデートして、好きな子を普通に抱きたいって思うし……」

 高校に入ったら、彼女を作るのが望みだった。普通に恋愛して高校生活を楽しむのが、夢だった。
 その望みも、奇妙な能力が目覚めたが為に、儚く消えた。
 しんみりと俯く彩夏を見て、真吾はしまったと思った。
 そんな顔をさせるつもりは、無かったのに。若しかして同情されてる?
 女の子に哀れまれるのは、ちょっと嫌だな……男としては。それに彩夏に同情して貰う必要は無いし、違うと思う。
 現状にムカつかない訳ではないが、こうなった以上は仕方ないと思った。放って置けないのなら、今は運命とやらにも従ってやるしかない。
 考えてみれば、男としてはオイシイ話ではあるのだから。

「いや、その~……レイプを歓迎した訳じゃないけど、強い拒絶もない訳で……どちらにしろ、女の子とエッチできる事には変わりは無いからさ。ハハ……ッ」

 しんみりした空気が嫌だったので適当におどけてみたら、本音が出てた。
 だいぶ呆れられたが、彩夏もホッとしたような顔をしていた。きっと彩夏なりに、心配してくれていたのだろうと思う。
 しんみりした空気もどこかに飛んでいってしまったようで、真吾も胸を撫で下ろした。

「滝川くんが何を気にしてるのか知らないけど、止めないわよ。私は別に、犠牲になってるなんて思ってないんですからね!」

 うやむやなまま放置するつもりだったのに、彩夏が元の話に戻してしまった。
 やれやれ……これは、諦めてくれそうにない。
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