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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第9章 学園のエキセントリックな女教師
 痺れを切らせた理沙の声で真吾は現実に戻された。
 真吾はこんな時に何を脳内ピンクにさせているんだと自分自身に呆れる。
 視線だけを彩夏に向けると、彼女と目が合う――ちょっと何なのその縋るような目は……真吾は彩夏の視線に苦悩した。だって理沙を相手に誤魔化し切れるとは思えない。こんな時だけ頼ろうとするなんて酷いと真吾は泣きたくなった。

「答え――られません……」
「怪しいな、二人とも様子が変だぞ?」

 睨めつけるように二人の顔をジロジロと覗き込む理沙。
 真吾と彩夏はますます俯いて、理沙の視線から逃げるように顔を背ける。

「後ろ暗い事でもあるのか?答えないと本当に減点するぞ」

 こういう時の教師の脅しは生徒にとって脅威だ。
 実際に減点を受けた生徒がいるという噂もある。特にこういう時の理沙は冗談が通じないので、強ち噂でも無さそうで怖い。
 つま先で床をグリグリと、既に諦めの極致の彩夏の表情。今夜の晩御飯何かな……とか、無関係な事を考えて現実逃避でもしていそうに真吾には見える。
 真吾は一つ溜息をつくと理沙に尋ねた。

「先生は何故そこまで知りたいんですか?」
「世紀の大発見かも知れんだろ?その為には、どんな小さな情報も必要になる。発見された状況も当然だが細かく正しい情報が必要だ……だから知りたいんだよ」

 理沙の目の奥がキラーンと輝く――教師という道に進んだ理沙ではあるが、研究者としての道も諦めた訳ではないのだろう。理沙の旦那さんも学者だったなと真吾は思い出す。理沙も学会に席を置いているので、お似合い夫婦である。
 その目の奥に宿る好奇の輝きが、魚が水を得た事を物語っている。こうなってしまった研究者は手がつけられないし止まらない。非常に厄介な存在だ。
 はあ――と、真吾は深い溜息をついた。
 取り合えずレイプの事がバレなきゃ――もう良いか?

「委員――いや、渡辺さんの中から出てきたんですよ」
「中から――って口からか……?」

 嘔吐物のように口から出た所を連想したのか嫌な顔をする理沙。
 エイリアンものの真骨頂だな、口から出るのは……って違う。口は口でも、そっちの口ではない。
 どう答えるべきかと真吾は悩む――腹か?
 腹からだと食いちぎって出てくるのがエイリアンの常道だが、そのどちらでもグロいな……そのどちらでもないのは、まだマシだと言えるのだろうか。
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