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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第2章 予想外の再開
「本当におまえはツレない奴だなァ。猫みたいに敵愾心丸出しだ」
「猫に例えられても、気持ち悪さしか感じないんですけど」

 敵愾心丸出しなのは目の前にあんたがいるからだと、真吾は顔を顰めた。

「気は確かか?猫は可愛いだろうが」
「通じてないならもういいです……先輩は相変わらず男好きなんですか?」

 早くこの場から立ち去りたい……げんなりとした表情で答えながらも、波風が立たないように適当な会話を挟んでやり過ごそうとしてしまう自分が、真吾は情けないと感じてしまう。

「あ?俺はバイだ。女の子も男の子も好きだぞ」

 ――は!?
 この人は帰宅ラッシュ直前の駅の往来で、何を言っているんだ。
 とんでもない事を臆面もなく言う真壁に、真吾はドン引いた表情で凝視した。
 そこで「まぁな」と頷かれても、それはそれで恐ろしい。
 バイならどうして中学時代に、散々人を付け狙ったのかと怒りを覚える。それなら女の子だけ狙っておけよ……いや、今はそんな事はどうでも良い話だ。適当な会話で流す予定だったのに、選択をミスってしまった。

「赤い顔して可愛い奴だなァ。滝川は相変わらず経験もまだなさそうだよな」
「や――やや、止めてください気色の悪い……!」

 ブワーッと鳥肌の広がる感触に、真吾は腕をギュッと掴むと不快そうに肩をブルッと竦ませた。
 可愛いとか言うな……!!

「おまえ……相変わらずなのな。可愛いって言われるの今も苦手か」

 誰の所為だと思ってるんだと真吾は腹が立った。
 真壁のような存在が真吾のコンプレックスを更に悪化させたようなものだ。可愛い童顔《ファニーフェイス》は真吾のコンプレックスだが、先生や真壁の所為で可愛いと言われる事が本当に嫌いになった。
 今の真壁の可愛いが顔を指したものでないのは真吾も承知している。だがそんな事は関係ないのだ、兎に角もう気持ちが悪い。
 しかも経験もまだそうって……その通りだけど、恐怖しか感じない。
 真吾は自分の貞操を再び心配して、警戒するように後ずさった。

「そんなに警戒すんなよ。俺にはもう彼女も彼氏もいるんだからさー」

 彼氏だと――!?
 今サラッとこの人、ヤバい事を言ったぞ……。
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