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竜を継ぐ者~黄の刻印の章~(世界はエッチと愛で救われる)
第11章 なんて朝だ
 気がつくと、目の前の情景が唐突に変わった。
 見渡す限りの、白い光の洪水だった。それを真吾は、眩しそうに目を一瞬だけ細めながら眺めた。次第に目が慣れてきたのか、開けていられないという程でもなくなってくる。

「おまえは、光を見たはずだ」

 そして唐突に、今度は声が頭に響いてきた。声のような、思念のような……そんなものが唐突に、意識に流れ込むようにして聞こえてくる。
 光の次は妙な声かよ。
 真吾はボヤこうとして、声が出ないことに気がついた。どうして声が出せないのか焦っているのに、声の方はお構いなしだ。

「今日おまえは、白い光を見ただろう」

 ――と。
 その声には何となく聞き覚えがあるような気がしたが、思い出せない。喉まで出掛かっているのに出ないような、もどかしさだった。

「女の身体に白い光を、おまえは見たはずだ」

 白い光……白い光ねェ。
 悶々としながらも、白い光について真吾は考えた。渡辺彩夏の下腹部を包んでいた光を言っているのだろうが、説明してくれるとでも言うのだろうか。
 声は、真吾の思考を肯定するように続けた。

「あの光はおまえが第一の覚醒に至った証。刻印覚醒が起動した合図のようなもの。おまえは女を犯した後に奇妙な生物を見つけたはずだ」

 答えてくれるのは有り難いが、犯したとか言うなよ。
 真吾としては、和姦のつもりでいた。拒めない雰囲気に持ち込んで、確かに強引に同意を?ぎ取ったかもしれないけど。
 それにしても、覚醒っていったい何の事なのだろう。
 真吾は漂いながら、耳を傾ける。声が出ないのだから、大人しく聞いているしかない。声がこちらの思惑を読んで、答えてくれるのを待つしか無かった。

「あの光はおまえの精が、あの生物に取り込まれた為に引き起されたものだ。在れは混沌から生じた陰より生まれた魔物。その幼生で、名を堕児《おとしご》と云う」

 取り込まれたとは、それは食べる――食事という意味で良いのか。精液が餌とは……何だか、ファンタジーもののエロゲのようだ。

「在れは生命力《エナジー》を糧とする。精を啜るのは、生命力を宿主の外より得る為だ」

 矢張り食事という意味かと、真吾は眉を顰めた。
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