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咲き乱れる花[改訂・新版]
第6章 神保という男
旅から帰り、数ヵ月が過ぎた時、酒蔵に神保という男がやって来た

直樹に面識は無い、ヤエ子にも面識も無い男

話を聞いてみると、詩織の父親の博打の相手だったようだ

返された額と負けた額が違うということで、差額の分を詩織の身体で払って欲しいと言ってきたのだ

金は出すと直樹は言ったのだが、それには応じないと言い出し、支払いが無いなら酒蔵の経営を一部譲渡という強硬なことを言ってきた

直樹は大人ぽっさが増してる時期を迎えてる詩織を自分より年上の男に差し出すことは躊躇ったが、神保に条件を『3日間限定』と提案した

直ぐに答えは返ってこなかったが、日にちと隣町の旅館に連れて来るように‥と言ってきた

今回ばかりは詩織は緊張をしていた、直樹すら素性を知らない男、用意された馬車に乗り、出掛けて行った

旅館の出入口を開けると、直ぐに神保が出てきた、2階に連れていき、当時には珍しい洋間に入った

初めて見る家具やベッドに一瞬だけトキメキを感じたが、直ぐに現実に引き戻された

若い男が入ってきて、詩織の前にレース生地で出来てる下着を置いた

「船の向こうに住む女は、これを身に付けるんだ 詩織も着替えなさい」

「こ、これをでしょうか?」

「3日間だけだ、早く着替えろ」

詩織は下着を持ち、部屋の隅で着物を脱ぎ、その下着1枚となった

肌触りは良かった、だが、この3日間を覚悟をしなくてはいけないと感じる
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