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牝獣の哭く夜
第1章 恥辱のはじまり
 含み笑いが女のプライドを踏みにじる。

 しかし、下腹部の猶予はどんどんなくなっていく。このままでは、とんでもない醜態をさらしかねなかった。

 美貴は意を決して、部下のブリーフに美しい顔を近づけていった。
 上半身が前に傾き、乳房の量感が強調される。

 ゆるやかなウェーブをかけたセミロングの髪を肩に揺らし、ウエストのゴムを捕えようした。どうしても歯を剥くような表情になる。

(ああ、まるで犬だわ……)

 後ろ手に拘束された格好で膝を折り、唇を歪めて歯を剥いた姿は、まさに犬そのものである。
 みじめさに眼が眩んだ。

 なんとか正面の布を歯で咥え、手前に引っ張った。
 ブルンと醜悪な肉塊が姿をあらわす。

(ひ……なに、この臭いっ!)
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