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牝獣の哭く夜
第19章 白百合の臓腑
「もうやめて……ね、やめてよう」

 美貴とて、そんな哀願で男たちがこの行為をやめるとは思っていないはずだ。
 それでも、黙っているのが耐えがたく、弱よわしい声をだしてしまうのだろう。

 沼田が憧れ、ずっと慕っていた気高い女性は、もうそこにはいなかった。

 美貴をそんな風にしてしまったのは、自分ではない。
 口惜しいけれど、旧友の諏訪なのだ。

 やりきれない気持ちをぶつけるように、沼田は長い毛をカットしていった。
 たおやかな丘の森林は、たちまち短く切りそろえられ、無残な伐採跡をさらした。

「ふん。これくらいなら、むさくるしくなくていいかもしれんな」

 後ろで覗き込んでいた諏訪が、いきなり手を伸ばす。
 数ミリになった陰毛を無造作にまさぐり、サリサリとした触り心地を確認した。

「チクチクする刺激が、たまらんな。
 だけど、やっぱり一度はつるマンにしよう。
 こいつの恥ずかしがりようを見てみたい」

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