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官能書道/筆づかい
第4章 揮毫
 涼子を責めたさばき筆を、鹿島は墨液にどっぷりと浸した。

 シーツに垂れるのもかまわず、ベッドに仰臥する涼子の身体に、勢いよく筆をふるう。

「ああっ……なにを……」

「動かないで」

 きびしく一括する。

 鹿島は精魂込めて、一気に書ききった。

 白く優美な裸身に、太く黒々と文字が舞った。

 涼子と眼が合う。
 互いに想いを込めて見つめ合った。

 鹿島は筆を置き、涼子の横に座った。

 首に手をかけ、抱き上げる。
 涼子も両腕を鹿島の首に廻した。

 二人は貪るように口づけを交し合った。
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