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two roses & a lily
第8章 ハイスクール時代


「大学が辛くて、妹のことを乗り越えられなくて、記憶が遡ったなら、今の状態がジョンの幸せなんじゃないか?」

「そんなことないです。ジョンは医者になりたくて、頑張って治療しているんですから。」

「それに無理がなかったかどうかは、ジョンにしかわからないだろ?」

「マスター、それはボブにも私にもわかりません。逆に今のジョンにもわからないかもしれません。でも、治療を受けるまでのジョンは、妹さんのこと、自分の今までの生活、全てを克服して医者になりたいって、治療を受ける年齢には遅すぎると言われても、治療を受けたいってサインしたんです。
早く連れ戻して今日の分の治療を受けなきゃならないんです。
どっちの生活が良いのか、それは治療を受けた後のジョンに選ばせるべきです。」

カールが治療より、医者にならない選択の方がジョンにとって幸せではないかと言っていたのを思い出し、マスターの問いに答えられなかった僕の代わりにメアリーがはっきりと答えた。

「ジョンはいい友達に巡り会えたんだな。
俺には、ジョンに最低限生きる方法を教えることしかできなかったが。」



カラン…

店の扉が開き振り向いたがジョンではなかった。
男は僕たちのいるカウンターにきて無言で座る。明らかに場違いな僕たちを訝しげに見てきた。

「ジョンの友達だってさ。」

マスターが酒を出しながら客に説明する。

「ジョンが来たら連れ帰るんだと。」

「ああ?今日は俺と過ごすって約束になっているんだが?」

「ジョンは頭弄られて、おかしくなってここに来たんだと。そんでお医者様にするために、連れ帰るんだとさ。」

ジョンよりも一回りも大きな客が僕の方に身を乗り出していった。

「あいつは壊れた抱き人形なんだぜ?sexで色んな役を演じて、壊れた頭をキープしてるんだ。

俺には幼女みたいに甘えて、プッシー(掘って)プッシー(掘って)ってねだるんだ。奴はここの客ごとの顔を持ってる。さしずめ俺には妹のジョアンナを演じてる。
父親になりきって女を抱き潰したり、友達役になって掘ったり掘られたり、色んな役を演じて壊れないようにしてるんだ。
sexをジョンから奪ったら廃人になっちまうぞ?」

「その状態からジョンを救いたいんです。」

「じゃあお前、ジョンに掘られたり掘ったり、場合によっては、このお嬢さんを抱かせたり出来るのか?」


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