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two roses & a lily
第8章 ハイスクール時代


「マリーが怒るから、電源を切ったんだ。」

「そうだろうね。君が大学に来ないから、授業の合間に何度も電話したんだよ。」

「大学?」

「覚えてないか?僕と一緒に医学部で勉強してただろう?」

「ボブと?」

「そうだ、僕と。」

ジョンはキーワードだけを取り出して呟いていた。

メアリーは黙って僕たちのやり取りを見守り、ジョンの腕を優しく撫でていた。

「腹が減った。」

「そうね、私たちも空いたわ、ドライブスルーでバーガーでも食べましょ?」

注文をしている間にメアリーが降りて運転席に回ってきた。
運転を代わって、僕がジョンの隣にいた方がいいと。

メアリーの機転に助けられ、僕はジョンの隣に座る。
ジョンがビリッとした空気を纏う。
僕を意識している。退行から覚めるのが近いだろう。

「腹が減ってたんだろう?まずは食べようよ。」

「何でメアリーと運転代わったんだ?」

「ジョン、長距離は交代しながら運転するのが私たちのルールなのよ。ハイウェイに乗るから代わったの。」

「メアリーは運転しながら飯食えるのか?」

「慣れてるから大丈夫よ。ジョンは免許持ってる?」

「いや。」

「じゃあ、夏に取るといいわ。皆で交代してドライブ行きましょ?」

「ああ、運転楽しそうだな。」

退行からどう覚めるのか予想できないが、メアリーは上手く気を紛らわして何気ない会話をしてくれる。

バーガーを食べ終えて少し落ち着いたのだろうか。ジョンが僕の方を向き話し出した。

「俺は、大学生になったのか?」

「そうだよ、ジョン。忘れちゃったか?」

「昨日も変だったんだ。店の皆が俺に久しぶりと挨拶してきたり。」

「そうだね。君は高校時代の記憶に一時的に戻ったままになっているんだよ。」

「何で今の記憶がないんだ?」

「ジョン、上手くいくかわからないけど、目を瞑って僕の話を聞いてくれないか?」

「ああ。」

ジョンは素直に目を瞑る。

「君は、僕と一緒に『カール』先生の所に行ってカウンセリングを受けてるんだよ。そこで記憶を退行させる治療を受けただろう?
それで、昨日は高校時代に遡った。

カールは言っていただろう?深層下で退行したままになることがあるって、だから早く帰ってカール先生に会う必要があるんだ。疲れただろう?
何も考えずに少し休むといいよ。」



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