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第4章 大事件の発生

隣で実咲先生は泣いている。


私は真実として受け止めることができず

その時は涙もでなかった。




けれど2日後の葬儀…

柏木先生傷だらけの痛々しい顔を見たとたん

本当にもう会えないんだと実感し

涙が止めどなく溢れた。



葬儀には関わりのある生徒達の

参列が許されその中には

李久と広大の姿があった。



横たわり変わり果てた姿の柏木先生の

棺の上に強く握った拳をのせ


『帰ってこいよ…』


と何度も何度も嘆きながら

涙を流す李久の姿。


そして肩を支えフラフラと歩く

李久をずっと支える広大。



その姿をみて私はまた

涙が止まらなくなった。







雨が降っていたテスト最終日。



帰宅途中、携帯をいじりながら走行し

反対車線をはみ出したトラックに

突っ込まれ電柱との間に挟まり

即死だったそうだ。



もちろんトラックの運転手は

つかまったが

更に驚いたことに後からのニュースで

覚醒剤にも手を出していたことがわかった。






そんなやつに柏木先生の命が

奪われたかと思うと

悲しみと怒りが治まらなかった。