この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
保健体育の授業
第5章 特別な夕食
昨日は帰宅前に買い物に行って
帰ってきてからお料理の下ごしらえをして
掃除をして家中ピカピカにした。
何よりも放課後を待ち遠しく思う自分に
後ろめたさも感じてしまった。
私…教師なんだよな~…
そんな独り言を呟いてみるものの
違う!今日は李久を元気にさせるための
1日であって別にやましいことはない!うん!
そう心に言い聞かせて
放課後までの仕事の時間を
集中できないまま過ごした。
ラストスパートをかけて
パソコンに打ち込みをしていると
コンコン!コンコン!
と何かを叩く音が聞こえ
顔をあげると窓ガラスの向こうに
広大が立っていた。
急いで窓際に行くと
『仕事してる先生…綺麗。』
と言ってニコッとする。
『なっ…またそんなことばっかり言って…
これからトレーニング?』
『うん。李久、まぁ乗り気ではないけど
ちゃんと行くって言ってたから。』
安心で自然に笑みがこぼれる。
『うん、わかった。ありがと。
終わったら連絡待ってるから。』
嬉しそうに広大は笑うと
『いってきます!』
とそのまま走ってグラウンドへ向かった。