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美女の危ない立回り
第2章 危ない立ち回り(大学3年の夏)
ふいにすれ違うカップル達を見てクスリとユウカが笑った。

ユウカ「私達もカップルに見えるのかな?どう思う?」

サトル「ハハ、見えてるかもしれませんね」

ユウカ「面白いね」

世の中の男が言われたら、勘違いしてしまうような台詞を唐突につっこんでくる。
少し焦った様子のサトルを見て、ユウカはいたずらっぽく笑う。

ユウカ「ねえ、見てあの二人。あれもカップルかな」

ユウカが小声で前を歩いている男女の方を見てサトルに目配せした。
女性の方は時おり見せる横顔は20代前半に見えた。男性の方はスーツを来て50歳はいってそうなサラリーマン風の中年だった。

サトル「ん~、カップルなんじゃないですか?」

ユウカ「えー?でも吊りあってないよ」

サトルはユウカと自分も吊りあってないのではないかと思った。

だが訳ありとはいえあれだけ近づいて歩いていればどんな形であれなんらかのカップルという形だろうなとサトルは思った。

サトル「カップルですよあれは」

ユウカ「絶対違うと思う!」

サトル「こればっかりは僕が合ってると思いますよ?」

ユウカ「じゃあ賭けてみる?」

サトル「賭け?ですか?」

ユウカ「うん、賭けてみよう?
罰ゲームはサトルくん決めていいよ」

サトル「えっ、えっ~罰ゲームですか・・・」

サトルは相手が先輩と言うこともあるし、何が丁度いい罰ゲームなのか分からなかった。

サトル「負けたら缶ジュース一杯奢るっていうのはどうですか?」

ユウカ「えっ無難すぎ
私、もう何も飲めないよ?」

サトル「えっそうですか・・・うーん」

ユウカ「もう男らしくないなあ、早く決めてよ」

サトル「うっ、分かりましたよ!負けた方は勝った方の言うことを1つ聞くっていうのでどうですか??」

その提案にユウカは一瞬目を少しだけ見開いた。
サトルの目を数秒じっと見つめたあと口元に微笑を浮かべこう答えた。

ユウカ「いいよ、 楽しそう」
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