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美女の危ない立回り
第2章 危ない立ち回り(大学3年の夏)
実際賭けを始めたが、これがどうやって決着が付くのか分からなかった。
ずっと見ててカップルの証拠が出てくるわけでもない。
まさか本人達に聞きにいく訳にもいくまい。
でもサトルは今日の酒に酔ったユウカであれば本当に直接聞いてしまうかもしれないと思った。

いつしか、サトルとユウカはほとんど前の男女には気を向けずサークルの話を始めていた。
サトルは時おり周りの建物を一瞥してユウカをホテルに誘い込む作戦に思いを巡らせるが、切り出せるきっかけもなく、完全に酔い覚ましのウォーキング状態になっていた。
サトルはあのユウカ先輩と二人っきりでこうして話せただけでも満足だと思うことにしようと思った。

いつしかホテル街も終わりの位置に来ていた。ここから数百メートルも歩けばもうすぐ次の駅前に到着する。


その時前方を見ていたユウカが
「サトルくんっ」と小声で目配せした。
サトルも前方を歩いてるカップルの方を見ると、ホテル街の最後に位置するホテルの入り口に入り込む所であった。

ユウカ「えぇ!カップルだったんだ?」

サトルは返答に一瞬止まってしまったがどうやらユウカにとってホテルに男女2人で入った事はイコール、2人はカップルという判断になるようだ。
援助交際や、風俗の女性である可能性もあると思うのだが
ユウカはもはやあの二人をカップルと認識しているようだった。


ユウカ「えービックリしたね?」

サトル「え、あ、まあ、はいそうですね」

ユウカ「罰ゲームかあ・・・ショック」

サトル「そういえば、そうでしたね」

ユウカ「負けたからしょうがないよね・・・ハイ、どうぞ?」

何でも・・・
路上に立ち止まって

「何でもいいんですか?」

サトルはユウカの顔をチラチラ見ながらに質問した。
その様子を見てユウカは
軽く微笑んで「ひとつだけね?」と答えた。

サトルは心臓の鼓動が大きくなっていた。
思い切って切り出した。
「あ、歩くの疲れたんで、ちょっと休憩していきませんか・・・?お、お金は僕払いますんで・・・!」


ユウカの眉が、少し上がるのがわかった。

ユウカ「それが・・・お願い?」
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