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官能的大恋愛
第2章 まさかの官能的出逢い
帰る前の二時間だけ、結局私はレジで立たされていた。

このジーっとしてる時間が、勿体ないような。

この構えてる感が、とても苦痛というか。

人と目を合わさないように、なるべく他所を見ていよう。

もう後、30分の辛抱だ。

早く終われ!

早くレジ、終われ!

げっ…お客だ。

「…いらっしゃいませ、105円になります…」

と、チラッと目線を上げると。

「はいはい」

……。

コイツの顔、どっかで見た事ある。

黒髪の短髪。

色白の透き通るような肌。

スッとお金を差し出す、長くてしなやかな腕。

黒渕メガネの中の一重まぶたの釣り目。

一直線に上がってゆく細い眉。

「爪切り、それテープ貼ってくれればいいよ」

その低くて甘い、耳の中を燻る声。

まさか?!

そんな、嘘だ?!

「Nag…さん…ですか?」





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