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お披露目の会の余興の話(くすくす姫後日談その5のおまけ)
第1章 お披露目の会の余興の話
「ううう…うっ…」
余興の踊りは、とても扇情的でした。
とにかく、やたらと体が触れる振り付けばかりなのです。
踊りの時には上に羽織っている薄衣は脱ぐことになっているらしく、素肌の出ている腕を男性に回したり絡めたり巻き付けたりに始まって、女性のドレスの所々に入っている風通しの為の切れ目にわざと触れて撫でる様な振り付けや、裾の深いスリットを利用して女性の脚の間に男性の脚が交差する様な振り付けなど、とにかく男女の絡みがこれでもかこれでもかと繰り返されます。
それだけ触れ合っていても躓いたり転んだりぶつかったりせず、歌と手拍子のリズムを崩さない速さで踊っているのはお見事と言うしか無いのですが、それはそれ、これはこれです。
姫は踊る二人に目は向けているものの、いつの間にか体をぎゅうっと固くして椅子の上で縮こまって息を詰め、それでも目の前の「余興」から目が離せずに、じぃっと見詰めていました。

「う…なんかっ…なんか、すごく…………えろいっ…」
スグリ姫は小さな小さな声で囁くように、絞り出すように感想を呟きました。
「…奥様。もう少し、上品に」
姫の呟きは幸いなことにタンム卿には聞こえ無かった様でした。が、隣のバンシルには聞こえていたので、ひそひそ声でたしなめられました。
「…とは言え、上品に言うのは、難しいですねえ…」
バンシルの苦言には、続きが有りました。バンシルはじーっと踊りを見て、ふーっと息を吐いて頭を振りました。
「うーん。残念ながら、確かにその言葉が一番しっくり来ますね」
「う…うう…」
スグリ姫は両手もぎゅうぎゅう握り締めながら、二人が踊るのを見ていました。
自分が見たいと頼んだとは言え、絡み合う二人を見ていると、胸も頭も、もやもやしました。
見詰め合って抱き合っている様に見える部分では、頭が煮え立って湯気が出るような気まで致しました。

「バンシルっ…」
「何ですか、奥様」
「も、むりっ…たおれそうっ…」
「奥様、しっかりなさって下さい。椅子に座ってんですから、倒れやしませんって。…あー、ほら、もうすぐ終わりそうですよ」
バンシルが言うのと同時に二人は向かい合って腕を組んでくるりと回って、離れ離れになりました。歌もほぼ同時に終わり、見ていた客からは拍手や指笛や掛け声などによる賞賛が、賑やかに投げ掛けられました。
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