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お披露目の会の余興の話(くすくす姫後日談その5のおまけ)
第1章 お披露目の会の余興の話
「いや、そりゃあ誤解ですよ!変な事なんざお教えしてやせんって…ねえ、スグリ様?」
「え?…ええ!ビスカスさんに教わってるのは変な事なんかじゃなくて、し」
姫はうっかり言ってはいけない約束になっていることを口にしそうになり、すんでの所で止まりました。

「…じゃなくて変な事もどんな事も全然教わってなんか居ないわよ?!…お会いしたら時々お喋りするかしらー?ってくらいよね?」
「そうそう!そうですそうです!楽しくお喋りするくれぇ…」
そこでビスカスは何故か一旦絶句しました。

「…あ!あー、そうだ!スグリ様も、踊ってみられちゃあ如何ですかい?」
「お。お前、珍しく良いこと言ったな」
ビスカスは「楽しくお喋り」でまたサクナにギロリと睨まれたので、慌てて力ずくで話題を変えました。その変わった先は意外にも、サクナのお気に召した様でした。

「よし。お前も踊るか?」
「ええっ!?だって、全然やったことない!!」
「それどころか、さっきまで奥様は全然知りもしなかった踊りですよね」
先程初めて目にしたばかりの踊りの誘いに姫は慌て、バンシルは眉を顰めました。

「大丈夫だ。俺と踊りゃあ、なんとかなる。俺ぁここに居る中じゃ三番目に上手ぇぞ、それも僅差だ」
「三番目?」
一番は?と、姫は首を傾げました。
「…憎ったらしい事に、一番はこいつだ」
「へへー。お褒め頂いてー、有り難う御座いやーす」
サクナに苦々しい顔で指し示されたビスカスは、へらりと笑って頭を掻きました。

「だが、こいつは滅多に踊らねえから、幻の一番だぞ」
「あ。歌うから?」
「それも有る…が」
「どっちかってぇと、歌よりゃあ背のせいですかねー」
ビスカスは全く気にしていない口調で、サクナに続いて説明しました。

「背?」
「先程ご覧になりましたでしょ。ここらの踊りゃあ男の方が背が高く無ぇと、格好つかねーんですよ」
「へー…そうだったかしら…?あら?」
姫は少し考えました。ビスカスは確かに小柄ですが、姫より背が低くは有りません。

「それなら私、ビスカスさんに踊って貰えば良いんじ」
「ダメだ」
「駄目よ」
「っわっ!いつの間にお戻りで!」
姫の質問を、三つの声が遮りました。

「…なるほど。」
そしてその後のんびりと、笑みを含んだ声がしました。
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