この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お披露目の会の余興の話(くすくす姫後日談その5のおまけ)
第1章 お披露目の会の余興の話
「…そうだね。確かに見た目だけで言ったら君達は、お相手を取り替えた方が合うかもしれないなあ」
「…ひっ!」
「っざけんじゃねぇぞタンム…」
「お兄様。戯言はお止めになって」

「え?だめなの?なんで??」
またもや三つの声がしましたが、それらとは少し調子の異なった、緊張感のまるで無い一つの声が重なりました。

「おっ前っ!?今の、見てたろ!!お前の目ん玉ぁ飾りか?!…………や、確かに飾りてぇ位可愛い目ん玉なんだがそりゃあこの際置いといて!」
サクナは一瞬ブチ切れましたが、自分の言った事に自分で墓穴を掘ってしまって、無駄に咳払いして言い直しました。

「んっなエッロい踊り、一番上手かろうが何だろうが、他の野郎と踊らす訳ぁ無ぇだろうが!!」
「えっ…」
ろいわよねやっぱり。と、スグリ姫は心の中で思いました。

「ご当主様が三番目でビスカスさんが一番目ってことは、二番目はどなたなんですか?」
突然話題を変えようとしたらしいバンシルの質問にサクナが答えるより前に、横から答が聞こえて来ました。
「二番目は、私ですよ」
「うげっ!」
隣の椅子との境界線を越えて身を乗り出したタンム卿に囁く様に答えられ、バンシルは彼女にしては珍しく変な声を発して仰け反りました。
「…バンシル」
「なんですか姫様っ」
「もう少し、上品に。」
それに呼び方も奥様じゃなくなってるわよと、スグリ姫は口に出さずに思いました。

「三番はサクナですが、一番はビスカスで、二番は私なんですよ。数少ない、私がサクナに勝てる物です。…試してみますか、スグリ嬢…は、駄目な様ですから、」
サクナに睨まれると分かっていて軽くからかってみたタンム卿は、予想通り刺す様な視線を向けられると、さっさと誘う相手を変えました。

「試してみますか、バンシルちゃん?」
(え。バンシル…ちゃん…?!)
「結構です、タンム様」
(え?え?バンシルっ、「ちゃん」っ!?)

「即答ですか。連れないなあ」
大袈裟に溜め息を吐くタンム卿に目も向けず、バンシルは姫に言いました。
「奥様?」 
「!っなあにっ、バンシルっ…!」
「踊られる前に、お髪を直して置きましょう。ご当主様、少し外して良いですか?」
「ああ」
「その間に、ご準備しておきますねー」
ローゼルが戻って来た事で言葉遣いをややきちんとに直したビスカスは、呑んでいた水のグラスを掲げました。
/15ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ