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フラダンサーの妖しい腰付き
第2章 出会い2
「やっぱり外見だけで判断されるのって嫌なのよね。
私の中身を見てから判断して欲しいのよ。でも中々そういう人っていないからね~」

千里は外見だけで判断され、メールを送ってくる男達に辟易していたようだ。

僕もフラダンスを踊っている千里のプロフィール写真を見て、インパクトの強さに惹かれるようにメールしたんだけど…

そして、何より嬉しかったのは、僕の書く小説を評価してくれた事だった。

「小説を読んでるとその場に居るように引き込まれていくんだよ?それってヨシくんの小説が素晴らしいって事じゃない?」

何だかあまり褒められた事が無いので照れ臭くなってきた。

その後はビールを飲み続け、千里の身の上話を聞いていた。
その美貌の中には想像も出来ない程の苦労が隠されていた。

僕より3つ年下だけど、かなりしっかり者の女性だ。

子供の事で神経を磨り減らしているのか、たまには羽目を外して思いっきり飲んでみたいと言っていた。

次から次へとビールをお代わりし、ホントにそれだけ飲んで大丈夫なの?というぐらいに飲んで飲んで飲みまくった。

僕は千里がトイレに行った隙に財布の中身をチェックした。

(今いくらぐらいなのだろうか?これだけあれば何とかなるだろう。もし無くなったら、コンビニのATMにでも行くしかないか…)

僕は少し心細くなってきた。
もし、僕が売れっ子の小説家だったら、こんな事でソワソワしない。

だが、僕の書く小説は笑ってしまう程、売れていない。

あぁ~、売れるような作品を書かねばならないなぁ。
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